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情報科学技術が普及してからというもの、デジタル化と情報通信技術とインターネットの発展が社会に与える影響は日に日に増している。本来、情報科学技術が仕事に与える影響はごく局部的なものに過ぎなかったが、インターネットの普及により、社会の中でのコミュニケーションのあり方や、基礎知識の伝達や表現や処理の仕方、学習及び研究態度と方法も変化してきた。今日、IT革命は社会全体に大きな影響を及ぼしている。生活、仕事、学習や娯楽などの面で、ITは人の基本的姿勢や観念、方法を全く変えてしまった。文化や教育が全面的にデジタル化される時代が到来したのである。

デジタルアーカイブとeラ-ニングが普及するには、幾つかの基礎的な設備を整える必要がある。例えば、デジタルデータベースを設置、ユーザーの利用習慣と情報利用に関する指導、インターネットの普及程度、政府の各組織に関する法規の制定、学術的研究の基盤、産業界のサービス能力やマーケット等である。現在、世界のネットユーザーの割合ランキングでは台湾が上位を占めており、国内すべての小中学校ですでにインターネット環境が整っている。そして、政府のサイトもデジタル化され、e-ビジネス、ブロードバンド、eラーニング、医療ネット等も推進されている。学術界と各研究団体は、データベース、情報検索、言語処理、インターネット関連技術、マルチメディア処理などの面で良い基礎がある。民間企業の電子工学の面でも技術やe-ビジネスの面でも、日々進歩しており、デジタルアーカイブとeラーニングが発展するのに必要な基盤はすでにできあがっていると言えよう。

台湾はすでにIT産業大国であり、政府もグリーン・シリコン・アイランド構想を発表している。デジタルアーカイブとeラーニングにより、知識の蓄積、伝承、活用を促進することは、知的経済の基本的な作業の一環といえよう。中国の情報産業志向が日に日に強くなっていっているという情勢を考慮するなら、台湾はさらに歩調を速めて、デジタルアーカイブとeランニングプログラムを推進すべきであろう。

これは、文化、学術、経済、教育、外交、社会や民生など、多岐に及ぶプロジェクトである。しかも、学術的研究、産業発展等の応用も射程に入れているので、国家の発展とも密接に繋がってくる。このプログラムから生じることが予想されるメリットには、少なくとも次の7項目がある。

1、重要な知的財産の保存及び新しい文化の創造に有利である。2、学術研究ツールを改善して、学術的研究の環境を整える。3、知識経済と産業の発展を促進する。4、中国語によるデジタル教育の国際地位を高める。5、豊かな教育素材により、正規の教育、生涯学習、遠距離教育を推進する。6、国際的なプログラムと組織への参与に有利であり、国際社会における台湾の発展空間を広げる。7、学習リソースを開放、学習機会の均一化を促進して、より公平な社会を実現させる。

第一期の「デジタルアーカイブ」と「eラーニング」プロジェクトの目標は、国に所蔵されているコレクションをデジタル化し、国民のeラーニング能力を向上させ、新たに学術研究デジタル化を推し進め、国内におけるデジタル学習とデジタルコンテンツ産業の基盤を固めることである。このプロジェクトの進展に伴って、デジタル化するという作業が、デジタルコンテンツ産業の始まりに過ぎず、デジタルアーカイブは単なる最初の里程標であることがわかってきた。いかに系統的に、教育・研究と産業の分野でデジタルアーカイブとeラーニングプログラムの成果を広く応用するかは、われわれがこれから直面する重要な課題である。成果が十分に、またスピーディに発揮されるためには、積極的に民間の協力を仰ぎ、関係する産業の成長を推進することが不可欠であろう。

デジタルアーカイブプログラムの第二期が緒に就いたころ、つまり、第一期のeラーニングプログラムが終了しようとしているころ、各プログラム、各部会と各計画機構の努力により、ゼロから始まったこのプロジェクトは独自の方向へ進み始めた。人文、歴史、情報教育、管理等の分野における専門家による深い研究と積極的な企画に情報技術が加わり、さらには情報社会における知的財産やeラーニングの多元的な意味が付加されることにより、人類文明の生命力があらわになったのだ。デジタルアーカイブとeラーニングプログラムは膨大で営々と続いていくミッションである。このプロジェクトのメンバーは、数百年前、或は数千年前の図画と文字を、どのようにして現代の科学技術によって保存するか絶えずに研究している。新しいプログラムへ移っていく際には、明らかで着実な成果が示されることを重視している。

情報と通信技術の早足の進歩により、eラーニングは教育の品を高め、より良い学習環境を提供し、学習の時空間の制限を打ち破り、教育リソースをより有効に活用できる手段だと見なされるようになった。世界各国で重視されるのもっともである。本プロジェクトでは、できうる限り、eラーニング関連の技術を向上させ、eラーニング環境を整えていく。都市部と辺縁部の差異を縮小し、デジタルリソースの均衡化を図り、優れたコンテンツを構築し、教師と学生のデジタル適応能力やインターネットを利用する能力を強めることを目指す。

「デジタルアーカイブとeラーニングプログラム」の統合にも期待する。第一期で育成された創造力と研究能力を備える人材からなるチームは、他国の関係するプロジェクトに参加することが可能だ。国際的な提携、プロジェクトの進行を通して国際交流を積極的に推進し、台湾の知的経済を世界に広めることができれば、台湾の競争力を世界にアピールする機会ともなる。これからは、さらに言語、自然科学、デジタル教育等の分野を開拓する。例えば、外国語教育の市場を拡大するために、生物や文化等の多様的な統合研究の成果と政府、大学、民間とを結びつけたい。中国語教育における台湾ブランドを打ち出して、中国語教師の質を高めることにより、台湾を世界における中華文化デジタルアーカイブとeラーニングの拠点として位置づけたい。