外寸（縦・横）25×16（cm）
版框（縦・横）20×12（cm）

宋　著者撰者不明
元大徳六年（１３０２）呉文貴杭州刊本

「宣和画譜」は、宋徽宗時代の内府所蔵絵画の譜録で、中国初の所蔵絵画の専書でもある。全二十巻、道釈（道教と仏教）番族（民族）、人物、宮室、龍魚、山水、畜獣、花鳥、墨竹、蔬菜（野菜）などの10部門に分類されている。晋代から宋代の画家231名、6396幅の作品が収録されており、巻十二山水門第三には日本画も収録されている。宣和2年（1120）に成立したが、作者についての詳細はわからず、臣下によって編纂されたものと推測される。徽宗帝に進呈し閲覧の後、皇帝自ら修正を加えたので、雑多な人々によって編纂されたとはいえ、全体の文体は統一されている。

「宣和画譜」はおそらく宋高宗時代に刊行された。その後、宋朝でこのような書物が刊行されたという話はない。元大徳6年（1302）に刊行された呉氏杭州刊本は本書の第二次刊印で、明嘉靖19年（1540）刊行（楊慎）は第三次刊印、崇禎年間（1628-1643）、毛晋汲古閣が「津逮秘書」に収録し、清代張海鵬もまた「学津討原」叢書に収録、つまり本書は五度刊行されたのである。宋高宗時代の版本はとうに失われてしまい、故宮博物院所蔵の本書を除くと、元大徳本も他に収蔵記録がないことから、本書は「宣和画譜」最古の伝世本であるだけでなく、校勘上でもたいへん貴重である。本書がいつ頃清内府に持ち込まれたかは、「天禄琳琅書目・続目」にも記載がなく知る術もないが、蔵書印記を見ると、趙彦和、陸治、孫克弘、王時敏、顧湄など、明、清両代の名画家や蔵書家が鑑賞した秘蔵品であったことがわかる。

提供：国立故宮博物院